もたらすと言われます。A.ファーロングとF.カートメルは,『若者と社会変容 リスク社会を生きる』(大月書店2009)の中で,「強力な相互依存の鎖の存在に気づかぬまま,若者たちは多くの場合,集団的問題を個人的行動で解決しようと試み,避けがたい失敗の責任を自分で負おうとしてもがいている」と述べています。
若者のアイデンティティの個人化は,ダイアローグなき社会からから隔絶されていくという不安やリスク感覚と深く結びついているため,社会的紐帯の弱体化という主観の世界から出てくることをますます難しくしています。ひきこもり,自殺,自殺類似行動など心の危機の解決の第一歩は,身近な人々との開かれたダイアローグの回復でしょう。
(マインドファースト通信編集長 花岡正憲)
第124回理事会報告
日 時:2015年5月11日(月)19時00分~21時00分
場 所:高松市男女共同参画センター 第7会議室
事務連絡並びに報告に関する事項:省略
議事の経過の概要及び議決の結果
第1号議案 2015年度地域自殺対策強化事業(新事業)に関する事項:県の担当者よりメールにて,今回申請の普及啓発事業のファクトシートは対象としないこと,団体構成員は報償費の支払い対象としないとの指摘があり,再度申請書を提出することとした。これをうけて,対面型相談の報償費は相談回数を15回に変更し,旅費にガソリン代として走行距離1キロ当たり20円の基準で予算をたて,相談室使用を1か月15日として計上すること,また,その他の事業の報償費は削除し,旅費を計上すること,発送作業の委託料を役務費に計上した申請書を提出することが承認された。
第2号議案 2015年度予算案に関する事項:2015年度予算として,寄付金収入は50万円,支出の部では電話相談は3時間の実施で1日3,000円の予算で合計204,000円を計上し別紙のとおり収入の部2,969,200円支出の部3,124,200円の2015年度予算が承認された。
第3号議案 2015年度事業計画,相談料の減免措置に関する事項:自殺の危機の相談(CSC)の相談料は3回まで3,000円とすることが承認された。
第4号議案 総会に関する事項:2015年度総会は6月22日(月)19時から高松市男女共同参画センターにて行われることが承認された。
第5号議案 2015年度役員改正に関する事項:杉岡理事,松岡理事,藤澤理事より今期で退任の意向であること,並びに後任については総会で自薦及び他薦で選出を行なうことが確認された。
第6号議案 役員報酬規程に関する事項:役員報酬規程を作成するにあたり,事務局で原案を作成し,メーリングにて確認の上,次回理事会で決定することが承認された。
第7号議案 香川県共同募金会の助成事業に関する事項:5月25日のファミリーカウンセラー会議の議題とすることが承認された。
第8号議案 活動費規定に関する事項:審議未了
第9号議案 家族精神保健相談員資格制度施行細則に関する事項:審議未了
編集後記:2005年6月,マインドファースト通信第1号が発刊されました。爾来,通信は毎月1回刊行され,本号120号で,ちょうど10年になります。マインドファーストは,4月28日付で,認定NPO法人を取得しました。これをランドマークとして,今後とも,know-all(知ったかぶり)ではなく,「無知の知」を大切に,人々や地域社会との開かれた対話を大切にして行きたいと思っています。(H)