マインドファーストは,メンタルヘルスユーザー,家族,市民一般からなるNPO 法人で,臨床心理士・精神保健福祉士・看護師・保健師・医師及びその他の支援者の協力のもとに,メンタルヘルスの推進と心のケアシステムの充実に向けて活動を行なっています。
マインドファーストは,メンタルヘルスユーザー,家族,市民一般からなるNPO 法人で,臨床心理士・精神保健福祉士・看護師・保健師・医師及びその他の支援者の協力のもとに,メンタルヘルスの推進と心のケアシステムの充実に向けて活動を行なっています。
マインドファースト事務局:
〒760-0032 香川県高松市本町9-3白井ビル403
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2018年度通常総会報告
特定非営利活動法人マインドファースト
司会の柾美幸が開会を宣言し,議事に先立ち,理事長島津昌代から,最近の新幹線車内での殺傷事件を受け,引きこもり,孤立することがいかに怖いことか,そうした意味でもマインドファーストが掲げるトータルメンタルヘルスの大切さの所以があるとの趣旨の挨拶があった。
この後,議長の選任が行われ,岡 ユカ議長に選任された。議長は定款27条に基づき,総会成立の要件をみたしていることの報告に引き続き,本総会の成立を宣言した。議長により,花岡正憲が書記に,議事録署名人に杉山洋子と島津昌代が,それぞれ指名され承認された。
(1)初回の相談料は無料として,クライエントが引き続き相談を受けたい時,2回目以降は有料とする。(複数意見)
(2)現行の相談料金は,まっとうな理由があって設定したものと理解している。
(3)公益性という観点から,減免制度は残し,減免対象のルールを設けるべきである。
(4)NPO活動として行う相談ではあるが,無料と言うのは問題がある。
議長は,以上をもって2018年度特定非営利活動法人マインドファーストの通常総会のすべての審議を終了した旨を述べ閉会した。
ゲートキーパー研修会報告
マインドファースト理事長 島津昌代
去る5月29日(火),香川県警察の生活相談員65名を対象に,香川県主催のゲートキーパー普及啓発事業の一環で「自殺予防の基礎を学ぶ ~自殺予防のために私たちができること~」と題した講演を行いました。
本研修会では,まず,香川県精神保健福祉センターの方からゲートキーパーがどのようなものかという説明と,香川県の自殺の現状と香川県における自殺予防の取り組みについてのお話があり,それを受けて,ゲートキーパーに必要な①自殺予防についての正しい知識,②具体的な対応,③セルフケアについて話しました。
今回対象の生活相談員という方は,警察の各部署で職員及びその家族の相談を受ける立場にある方でしたので,地域住民の安全を守るという意味で警察官が担っているゲートキーパーとしての役割の話とともに,そういう立場にある自分たち自身をどうケアするか,特にメンタル不調に陥らないための工夫や,身近な同僚や部下の不調に気づくためのポイントをお伝えしました。基本的に,「死にたい」と思うことと「死ぬ」ことはまったく別物です。それは「死ねば楽になるのではないか」と思うくらい切羽詰ったつらい状態にあることを訴えるSOSであること,そして,そのような状態に陥っている時は往々にしてうつ病などのメンタル不調状態になっており,予防のためには不調のサインを見逃さないことが重要です。
警察官はその仕事として自殺や未遂の現場に関わったり,行方不明者の発見活動に携わることが少なくありません。また,町のおまわりさんとして地域の見守り的役割もあるでしょう。それらはゲートキーパーとして大きな役割を担っています。ただ,こうした人に関わる仕事は際限なくありますし,様々な感情の矢面に立たされることもあります。だからこそ,セルフケアや身近なところでの相互ケアが必要になります。「けちなのみや(欠勤・遅刻・泣き言を言う・能率が下がる・ミスが増える・辞めたいと言う)」は,不調に気づく大切なサインであり,それらに気づいた時に声をかける重要性とどのように声をかけるかということをお伝えした研修会でした。
平成30年度コスモス会総会講演会報告
2018年6月17日(日),精神障害者家族会コスモス会総会にマインドファーストから花岡が講師として派遣され,「精神医療における新しい動き」と題して講演を行ないました。参加者は21名でした。講演要旨は以下の通りです。①精神医療国家賠償請求訴訟:わが国の精神医療は,構造的には,2001年5月11日に原告全面勝訴の判決が下されたハンセン病隔離収容政策と重なる。精神医療対策における国の不作為を問う国家賠償請求訴訟に向けて,2013年に
発足した精神医療国家賠償請求訴訟研究会が原告募集を行なっている。②オープンダイアローグアプローチ:家族療法と心理療法のトレーニングを受けた危機介入チームが,速やかな初期介入を行ない,薬物投与と入院を低減するための対話療法が注目されている。
(マインドファースト理事 花岡正憲)
第168回理事会報告
日 時:2018年6月11(月)
19時00分~21時00分
場 所:マインドファースト事務局オフィス本町
高松市本町9-3白井ビル403
事務連絡および周知事項,報告事項:省略
議事の経過の概要及び議決の結果
第1号議案 ユーザーの居場所作り事業に関する事項:審議未了。
第2号議案 ファミリーカウンセラー養成講座に関する事項:6月11日現在,申し込み4名,内2名入金を確認した。第2回講師会を6月22日(金)19:00から開催することで了承された。
第3号議案 2018年度総会に関する事項:当日の役割分担を決定。
第4号議案 マインドファースト通信に関する事項:毎月発行の通信を会員向けに再編集し年4回郵送することが了承された。
第5号議案 活動費規定に関する事項:広報担当者に対し活動費を支払うために活動費支払い規定の改定を行った。普及啓発事業内における広報活動費を新たに定め,業務内容は各関係機関への連絡及びFacebook,Twitterの更新とする。2018年6月11日付で改正施行することで了承された。
第6号議案 広報担当者に関する事項:活動費規定の改定に伴い改めて広報担当者に連絡をすることで了承された。
第7号議案 相談料減免に関する事項:総会の席で広く会員の意見を求め,参考にする。審議未了。
第8号議案 おどりばに関する事項:参加者が少ないが,今年度は従来どおりの方法・日程で開催する。広報のあり方について見直しをする。審議未了。
編集後記:6月19日の大阪北部地震で小学校のブロック塀が倒壊して,4年生の女児が下敷きになり死亡しました。ブロック塀は建築基準法を満たしてなかったとのことです。全国の小学校でブロック塀の緊急安全点検が行われていますが,安全基準を満たしていさえすれば,ブロック塀を築いても良いというものでもないでしょう。倒壊したブロック塀には,樹木とその背景に青い空が描かれていました。それなら,ブロック塀ではなく,生け垣を植えれば,その背景に本物の空を望むこともできます。プールの目隠しのためのとはいえ,今回のことが,内と外とを隔てるために安易にブロック塀を築くという日本的生活文化を見直す議論のきっかけになればと思います。(H.)