7月25日(日),「2010年度ファミリーカウンセラー養成講座・基礎コース」の最終日を迎え,予定されたすべてのスケジュールを無事終えることができました。
本講座は,家族をとりまく状況が深刻化している中で,心の病の発症が,家族のあり方に関係していることが少なくないことから,今年度マインドファーストがはじめて企画し,地域ですでに家族支援を行っている人たちや家族に支援を提供できる立場にいる人たちに参加を呼びかけて実現したものです。
5月9日から6回シリーズで,毎回2時間,延12時間,(1)家族カウンセリングの意義 (2)家族カウンセリングの理論と実際 (3)家族の危機と危機介入 (4)児童思春期問題からみた家族 (5)精神疾患と家族支援 (6)家族の機能の再生とエンパワーメントをテーマに,家族支援に関する知識と技能の基本を修得することをねらいとしました。
講座は,講義形式ではなく,演習と意見交換を大切にしたワークショップ方式を取りました。そのためには,受講者の協力が欠かせず,毎回受講者にとって負担が大きいやり方ではありましたが,最後まで全員の方の積極的参加を得ることができ,実り多い時間になりました。
最終日のデブリーフィングは,6回の養成講座をとおした新鮮な気づきやさらなる疑問など,率直な感想や意見をお伺いできる機会になりました。ワークショップ終了後,島津理事長から,15名すべての受講者お一人お一人に,修了証書をお渡しすることができました。
今回の貴重な経験を今後の人材育成事業に生かすとともに,養成講座修了者の方たちとは,実践場面でのコラボレーションをとおして緊密な連携を図って行きたいと考える次第です。(M.H)
マインドファーストは,昨年来,地域自殺対策緊急強化基金事業補助金交付について,香川県当局と協議を重ねてきましたが,6月11日の県当局との最終的協議を踏まえ,交付申請を行なった結果,7月1日付で補助金の交付決定を受けました。
2010年度は,以下の3事業を実施することになりました。
(1)対面型相談支援事業
自殺の背景要因となる心の健康に関する相談を行なうとともに,自殺予防をはじめ地域で心の危機という視点で相談援助等を行う人たちと連携を図る中で,心の危機にある人に対してアウトリーチを含めた,タイムリーで適切な相談支援を行う。
(2)普及啓発事業
地域社会の人々の自殺と自殺予防に関するリテラシー(知識)を高めることにより,自殺問題と自殺予防のニードが身近なものとして意識化されることを図り,自殺を考えている人と家族や関係者の当事者意識が喚起され,早期に相談援助に向けての行動を起こす可能性を高める。こうしたことを目的に,2種類のファクトシートを作成し関係者に配布する。