入されるモノやサービスだけを見ている指標で,環境保全や資源の持続可能性は無視されている。物質文明が持つ負の部分,例えば交通事故が起きた場合の事故処理費や医療費,公害問題への対策費用などは,全てプラスに換算される。GNHは,欧米型の近代化,豊かさの限界が明らかになりつつ国際社会において評価されるようになってきた。そうした中で,GNHを指標化(数値化)して,国際社会で通用するものにしようとする声があがるようになっている。
人間生活が,永遠に挑戦を求めていくという動的なプロセスの中にあるかぎり,いわば幸福と不幸は表裏の関係にあるため,幸福も不幸もGNPでプラス換算されてきた。震災復興と原発事故処理に関する復興特需もGNPを押し上げる。先述の国際会議では,ブータンでも近代化,都市化で,家族の収入は増えたが,ストレスが高くなっているという報告があった。ブータンがGNHを掲げる背景には,中国とインドという大国と国境を接し,国内にも民族問題を抱え,小国として生きて行かざるをえない事情もあるだろうが,格差社会や資本主義の行き詰まりの中で問いかけているものは少なくない。
日 時:2011年12月12日(月)18時30分〜21時00分
場 所: 高松市男女共同参画センター 第2会議室
事務連絡および報告に関する事項:省略
第1号議案 2012年度香川地域自殺対策緊急強化基金事業に関すること:新規事業「ファミリーカウンセラー養成講座」及び「電話相談事業」それぞれの担当者を決め,県へ説明に出向くことで了承された。
第2号議案 ピアサポートプログラム実施要領に関すること:担当理事から示された要領(案)の審議を行い,12月12日から施行されることで承認された。それを受けて,電話相談実施要領(案)を作成し,次回理事会の審議事項とすることで了承された。
第3号議案 当事者拠点作りに関すること:定例会に参加者にピアサポートプログラム実施要領を説明するとともに,担当理事が,定例会及び理事会それぞれの議論の連絡調整を行ないながら,拠点作り事業を進めて行くことで了承された。
第4号議案 相談室の利用規約に関すること:「オフィス本町」管理運営規則,同使用規則,ならびに同使用細則が承認され,12月12日より施行された。
第5号議案 スーパービジョン実施要領に関すること:同要領案の第3条(4)について詰めの議論が残った。
第6号議案 受付電話対応マニュアル:実際の電話受理場面を想定し,担当理事がマニュアルを改良,次回審議することで了承された。
第7号議案 鑑定意見書の作成に関すること:依頼人による説明会の日時を調整することで了承された。
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編集後記:日本漢字能力検定協会は,2011年を表す漢字は「絆」と発表しました。2位は「災」,3位が「震」とか。マインドファースト通信編集部は,今年の漢字に「念」を選びます。私たちの社会で,解決が急がれるいろいろなことが起きている,あるいは起ころうとしている中で,理念,観念,情念だけが,行き交い,そしてぶつかり合った年でした。国としての生き方の選択肢が狭まる中,「念」すなわち,おもいだけで,大切なことが何も決まらないのは残念です。(H) |
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